テクノロジー

海洋技術開発の脱炭素化を進めるために日本企業の先端テクノロジーを世界で活用──日本財団とDeepStarが連携継続

●エネルギーメジャーも参加する国際組織DeepStarと日本財団が海洋技術開発で協力

日本財団とアメリカの海洋技術開発コンソーシアムのDeepStarが、連携事業の継続実施を発表しました。アメリカ・テキサス州ヒューストンに本拠を置くDeepStarは、エクソンモービルやシェルなど、欧米のエネルギーメジャーが軒並み参加。そのほかにも製品・サービスを提供する企業、大学、研究機関などが集まっている国際的な組織です。海に関するさまざまな取り組みを行っている日本財団は2018年からDeepStarと連携し、技術開発プログラムを設置。日本企業や大学などが技術開発を通じて、海外のプロジェクトに参加する支援を実施してきました。

●2026年から4年間、日本企業とともに進める脱炭素・安全技術開発プロジェクト

今回で3回目となる連携。協力覚書締結式で日本財団の尾形武寿会長が「今回の第3期MOU(協力覚書)では、昨今の潮流を踏まえ、これまで以上に脱炭素の実装、環境をテーマとした技術開発を前に進めていきたい」と話したように、そのテーマは「脱炭素化」と「安全技術の向上」です。海洋開発分野における「脱炭素化」、そして「安全技術の向上」を進めていくための技術開発プロジェクトの支援を、2026年から4年間行っていきます。その上で、日本企業も加わることで産業全体の発展を促していきたいと言います。日本財団の海野光行常務理事は「私たちが一番大事にしているところが、エネルギーメジャーと日本の先端技術の融合」と説明。この分野で高い技術を持つ日本の企業や団体が世界で活躍する仕組みをつくり、そして、異業種からも積極的な参入を呼びかけることで、海洋技術開発を促進していきたいとのこと。

●日本企業の高い技術力にDeepStarも高評価──CCSやドローンといったこれまでの成果を発表

締結式のあとは、海洋開発セミナーも開催。独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構の理事でエネルギー本部長の森裕之氏が、世界と日本のエネルギー産業の現状について説明したほか、これまでの日本財団とDeepStarとの連携成果も発表。白山工業株式会社は、二酸化炭素を回収して地中深くに貯めておく「CCS」に関する技術開発について紹介。同社の極限環境ロボット研究所 執行役員・部門長の山手勉氏は「我々のような中小企業の場合には、自社の技術を海外のメジャーなプレーヤーに紹介する機会がなかなか無い。この連携事業を使ってそれができるのは魅力のひとつ」と語っています。そのほかにも、石油・ガス施設の点検で活用できるドローンを開発し販売まで行っている企業などが、連携実績を紹介しました。協力覚書締結式で立会人として来日したDeepStarのボードメンバー・Clay Thompson(クレイ・トンプソン)氏は「ロボットや人工知能、人が行けない場所でのドローン技術といった日本企業が持つ専門的技術は、これまで見てきた通り大変有益で、(共同開発先企業を探すのに)日本より良い場所はないと思う」と、日本企業との連携の価値を語っています。

日本財団では、2025年10月中にも、第3期プログラム開始に向けた案内を公開予定としています。

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