震災から7年ぶりの海開き

復興

震災から7年ぶりの海開き

福島県いわき市の薄磯海水浴場。
2017年7月、7年ぶりの海開きが行われ、海岸は家族連れなどで賑わった。

「つらいこともありましたが、これからも海と共に生きていきます」と語り、
感慨深い表情を浮かべていたのは、海の家と民宿を営む鈴木幸長さん。
鈴木さんは、海水浴場の再開に向け奮闘した内の1人。

薄磯はかつて、年間20万人以上が訪れ、福島県内でも有数の海水浴場だった。
しかし、東日本大震災の津波に襲われ、壊滅的な被害を受けた結果、閉鎖されてしまう。

被災しながらも、賑わっていた頃の姿を取り戻したい!と強く考えた鈴木さんは、
2011年10月、地区住民と協力して新たな協議会を起ち上げ、活動を開始。
いわき市など行政との話し合いや、住民が戻るための環境整備、
宅地の造成に、復興の状況をWEBで発信するなど奮闘。
その甲斐あって、2017年5月、海水浴場の再開が決定したのだ。
再開を見据えて行われた水質検査でも、原発事故の影響もなく、安全が確認された。

7月。待望の海開き。海岸には7年ぶりに海水浴客の歓声が響いた。
鈴木さんは「商売がだんだん良くなる状況ならば、他の民宿も営業できるはず。
また(地域も)繁盛していくのかなと思っています。今のところは賭けですが」と語った。

7年ぶりの海開きは、地域再生への励みとなったに違いない。

素材提供:日本財団「海と日本プロジェクトinふくしま」
協力:株式会社 福島中央テレビ

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